サミュエルよりの手紙13

バーニー・サンダース氏が大統領候補として立候補した時、米国民は狂喜した。念願の反TPP政治家が表舞台に出てきたのだ。
サンダース氏は基本的にはリベラル(左派)政治家だが、国際関係よりは、まず自国のことを、という意味で国家主義者である。
米国は、NAFTA(北米自由貿易協定)、CAFTA(中米自由貿易協定)と相次ぐ協定のために、草の根市民の生活が疲弊しており、この上更にTPPなどとんでもないと考える国民が、保守・革新を問わず少なくない。保守系陣営の中の反TPP有権者の支持を取り付けたのがトランプ氏で、革新系陣営の場合はサンダース氏だ。だから、トランプ氏とサンダース氏は、根本的なところではほとんど大差がない。
米国は移民の国だ。欧州その他の国々で、圧政(だと彼らが感じた制度)から逃れ、自分達のやり方で自由に暮らしたい人達が作り上げた国である。お気に入りのきまりがあるお気に入りの州に行き、自分に合った生活を営むことを是とする彼らは、連邦政府の国家レベルでの押し付けに反発する。ましてや、国際レベルで決められた規則が自分達を縛るなど、許せるはずがないだろう。
トランプ氏とサンダース氏の躍進に驚愕したグローバル企業らは、マスメディアを動員して両氏を無視したり狂人扱いしたりしたけれど、結局無駄だったようだ。
TPPはグローバル企業が自由にビジネスできる仕組みを提供するものだ。当然だ。グローバル企業自体がTPPのきまりを作っているのだから。TPPのせいで自国産業が窮地に立たされても、国家はそれを救済できるとは限らない。TPPにはISD条項というものがあるはずで、これがあれば、グローバル企業は、自らのビジネスの行く手を阻む、国内法等を設けている国を訴えることができる。お馴染みなのは、禁煙教育盛んな豪州が、煙草メーカーのフィリップモリスに訴えられているという例である。
自国のことは自国で決めたい、でも、それができない。外国の(無国籍の?)グローバル企業によって事実上支配される。それに反対する草の根米国市民を代弁しているのがトランプ氏とサンダース氏である。
読者は、ここまでお読みになり、米国反TPP陣営と、英国EU離脱陣営との主張がパラレルであることに気付かれたであろう。実は、グローバル企業はTTIPなるものも実現させようとしている。これはTPP北大西洋版といえるもので、米国とEUとで協定を結ぼうというものだ。このようなグローバル企業の動きについては、次回の手紙で詳しく書いてみたい。
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