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赤松広隆が黒幕だってさ!

 野党合流劇で「黒幕」と呼ばれるベテランがいる。立憲民主党の赤松広隆衆院副議長(72)だ。

 党内最大の赤松グループは8月28日、合流新党の代表選で枝野幸男氏を支援する意向を示し、推薦人候補26人分の名簿を手渡した。政治部記者曰く、「副議長なんて普通は上がりポストなのに、影響力は衰えていない」。

 立憲の枝野氏が国民民主党に合流を呼びかけた直後の7月18日。赤松氏は、地元愛知県の党県連大会であいさつし、「政策で合意できないのであれば来なくていい」と強調。玉木雄一郎代表ら憲法改正論議を主張する国民民主の一部を念頭に「排除の論理」を展開した。

 他でも赤松氏は至る所で持論を披露。「立憲民主党の党名は変えるべきではない」「綱領に『原発ゼロ』を」「改憲反対は譲るな」「玉木が主張する『改革中道』は盛り込むな」。結局、政党名は投票で決めることになったが、それ以外は赤松氏の主張に沿う方向で綱領案作りが進んだ。

 赤松氏の力の源泉は選挙。民主党時代に選挙対策委員長を務めた経験に加え、独自の集票力がある。政治家に転身する前は日本通運の所属。「赤松氏自身も長男夫婦も日通の社内結婚。日通への影響力が強い」(前出・記者)。全国に広がる集票網を党内所属議員に割り当てられるため、赤松氏に頭の上がらない議員も少なくない。他にもクリーニング業界や大手食品メーカーに影響力があるといわれる。

「社会党のプリンス」に感じる時の流れ
 社会党結党メンバーで同党副委員長まで務めた父・勇氏の長男。90年に衆院初当選、44歳だった93年に党ナンバー2の書記長に抜擢され、「社会党のプリンス」と呼ばれた。社会党右派の中核として活動。96年には社民党を離党し、民主党結党に参加した。「政党合流をめぐる今の赤松氏の言動を見ると、2点で時の流れを感じる」と話すのは野党のベテラン議員だ。

 1つは野党の非力さ。民主党には、小沢一郎氏や鳩山由紀夫氏ら自民党出身から、米沢隆氏ら民社党出身、赤松氏ら社会党出身まで左右幅広く集まった。自民党に代わって政権を担える政党を作るため、自分たちの主張を各々が抑えていた。だが今や政権交代は非現実的で、主張を抑える必要がなく、それぞれが原点回帰。「原発ゼロや護憲は社会党そのもの。『中道』という言葉を嫌うのは、かつてライバルだった民社党の主張だったから」(同前)。

 2つ目は人間の老化だ。「プリンスも今や72歳。年をとると、頑固に持論にこだわる」。合流新党は、政権交代と転落を味わった民主党の呪縛だけでなく、それ以前の社会党、民社党の呪縛にも悩まされそうだ。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年9月10日号)

赤松地方参政権の公約



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